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 市民自治井戸端会議
 学習会「ポイントが貯まる図書館は快適ですか?−武雄市立図書館の事例−」(8)質疑応答その1
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−質疑応答−

【会場】
このようになったいきさつの中で図書館協議会の果たした役割をお聞きしたいと思います。市民の方がいろいろやっていたことはわかりますが、行政を動かすために例えば図書館協議会は検討したのか、市長に働きかけたのかお聞きしたと思います。

【川原さん】
図書館協議会は武雄市にもあります。教育委員会もそうですが、図書館協議会、教育委員会で議論をされる前にほぼ決定してしまっているのが現状ですので、図書館協議会が果たした役割というのは特にないかと思います。とにかく独断専行で市民の声を無視して決めてしまうのが現状でして、市民の側から抗議なり声をあげても受け入れてもらえないということです。

【司会】
諮問はあったのでしょうか

【川原さん】
基本的には事後承諾という形です。

【会場】
私は実家が長崎にあるので、この会があるというので帰省がてら見に行ってきました。そのときは何も考えずにすばらしいものができているなと、小さな街にこれだけのものができてた、日曜日でしたが家族連れなどが来ていいものなのではないか帰ってきたんですよ。今日の説明を聞いていて、変わってしまったのだということを初めてわかって、そこで疑問なのは、事後にしろ、どういうところをどう変えたいという説明をどうされたのかということを具体的な例があったら聞かせていただきたいです。変わってしまったわけですけど、そこに行く過程でどのようなポジティブな説明があったのかということを知りたいです。

【川原さん】
どのようなものに変えるかということについては、市長からは市議会でしたこととしては「CCCの持つ空間創出能力」というものをという非常に抽象的なことしか説明されていません。具体的にどこをどうするというものは議会では説明されていません。唯一具体的だったのは昨年の12月の議会で蘭学館をDVD・CDコーナにするということが一番具体的な提案であったかと思います。議会の方も市長派、反市長派に分かれていて、市長派が多数を占めていいます。ですので、議会でもそれは可決されてしまうということです。反対派の議員が一般質問などで質問するときは市長派の議員、そして市長自らヤジを飛ばして質問を妨害するというようなことがありますので、全く議論にならないような状況です。ちょうど明日から武雄市では市議会一般質問がUstreamで中継されますので、興味のある方は是非ご覧ください。どのような議論がなされているのか、ご質問の件については、結論から言うと説明されていません。ただ単にCCCの空間創出能力という言葉で一人歩きと言うか、抽象的な説明がされているということです。

【会場】
確か長崎市も指定管理者制度でかなり立派な図書館を作って、夜遅くまでやって便利だなと思うのですが、武雄もそういった面で時間を長くして便利になったと、そういう面では思うのです。ところが先ほど聞いて子どもたちの場所は非常に小さくしたと、使いにくいと。そうであるとすれば、初期の一時的な利益はともかくとして、長期的に見れば、親子連れのお母さんが来なくなるとか、子どもたちが減るとか、貸出数が減るとかそういった事実が明らかになると問題ではないかと思うのですが、そうとはいえ、来る人がそれなりに多いと言うことになると、子どもたちにも人気がないんだと言っても説得力がないというように思うのですが、その点については如何でしょうか。

【川原さん】
来る人に関してですが、地元で見ている限り、かなり右肩下がりで来館者は減っています。開館した当初は平日でも駐車スペースはいっぱいで、隣に臨時に駐車場をつくっているのですが、そこまでいっぱいだった状態ですが、今現在特にひどいのは開館してからお昼までの2時間ぐらいだと、以前の図書館より車が止まってないという日が見受けられると言うような状況で、確実に右肩下がりで来館者は減っています。評判になっている期間というのが、私の予想よりも遙かに、統計的な面はまだ持っていないので何とも言えませんが、予想よりも遙かに下がっているようなので、これからどうしていくつもりなのかというのは私の方から市の方に聞きたいことのひとつです。

【司会】
山本さんから現場をご覧になって、図書館の現状、鮮度などはどうお考えですか。

【山本さん】
いわゆる図書館利用者ということからすると、表の書店スターバックスにはたくさんいるんですけど、それに比べて図書館にどれぐらい人がいるかというと、下は雑誌が少なくなったとですけれどもそこには新聞もあって、そこに年配の方が数人机に座ってご覧になっている、それから上が学習室みたいになっているんですけど、そこに私が行ったときには15〜6人ぐらいですかね。ですから、いわゆる図書館利用者といわれる人たちというのは決して多くないですね。大部分がツタヤとスターバックス、特にスターバックスですね。それとDVD・CDのレンタルショップということなんですよね。だから、あれがどこまで続くかというのは。もう一つ、別な面で言いますと、あの改修費が約8億かかっているんですね。市が4億5000万、CCCが3億5000万。CCCとしては約3億5000万の投資と、先ほど言いましたように人件費、従来、3人と17人で20人ぐらい、たぶん今は40人ぐらい、見た感じだと抱えてる。交代ですから皆1日いるわけではないですが、いずれにしても人件費は増えているはずなんですね。ですけれども、そういうものを書店の売上げでまかなっていかなければいけないという事情もあるのかと思います。そうすると、指定管理の期間は5年ということになっていますから、途中で撤退ということはまずないと思いますが、5年後がどうなるかというのを見ていくポイントかなと思っています。

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